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日本
鼈甲、真珠
川の環境についての関心がたかまっています。一時期、都市を流れる川は川底も護岸もコンクリートで固められていましたが、最近では人工の構築物を取り壊
して、自然なままの川筋を取り戻そうとする動きもあるようです。
この櫛の意匠は、そんな緑の豊かな小川に見られる河骨(コウホネ)。スイレン科に属する多年水草で、夏に黄色い花を水面上に咲かせます。図案化されて家紋としても用いられていますが、この作品ではやや写実的な表現をおこなっています。里芋の葉に似たやじり型の葉は透かしであらわされ、鼈甲の透明感とあいまって涼しげな出来ばえです。
中央の花芯に置かれた小さな真珠は初期の養殖真珠で、3/4から下は削った貝で補われています。それにしても、真珠と鼈甲という、たったふたつの素材だ
けで、動きや陰影、そして色彩までも感じさせてしまう技にはあらためて驚かざるをえません。 |
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