5.夏の博物館は忙しい
別のページで博物館の夏のイベントの紹介をしているので、詳しくはそちらを参照していただきたいのですが、現場からの実況をお伝えします。
まず、博物館一階でおこなわれているのは「あれ貝?これ貝?さわれる貝?」という、妙な名前の体験イベントです。この名前がスタッフから提案されたときに私は一瞬ためらったのですが(語呂合わせは苦手)、案に相違して好意的に迎えられているようで、OKを出して正解でした。
ここには四つのコーナーがあります。まず最初は磯の生物を集めた小さな池です。ヤドカリやウニ、ヒトデ、サザエなどがいて、手に取って観察できます。水族館ではおなじみのイベントですが、当館の特色は海女さんの説明員がいることで、方言を交えた生活感あふれる話を聞くことができます。
二つ目は一種の貝合わせともいうもので、貝殻をそのシルエットの場所に置いて、名前を覚えましょうというゲームです。アコヤガイやクロチョウガイなどの真珠貝、ヤコウガイやピンクガイなど全部で15類があって、簡単な遊びですが、全部揃えて眺めると、ちょっとした達成感が味わえます。
その横にはなんと150もあるシャコガイの標本、向かいにはアコヤガイの生態水槽があって、どちらも海のちかくの博物館という期待に背かないものです。
二階のレファレンス横には豪華な真珠のティアラをかぶって写真を撮ることのできるブースが設営されています。ティアラは装身具のうちでも一番非日常的なもので、戴く機会はごく限られていますが、ここでその晴れやかな気分を味わえるというのですから、人気が集まるのももっともな話です。
このティアラのセッティングや、小学生のみなさんに入口で差し上げたワークブックの答え合わせ、それに磯の生物の世話でこの夏はスタッフともどもおおわらわです。夏休み後半になると、宿題のための問い合わせも入ってくるでしょうし、せいぜい体力をつけて夏バテしないように気をつけましょう。皆さんもどうぞ楽しい夏休みを。

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