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12.海女のレトロ人形

 春から開催中の「海女の民俗」展は、タイトルこそ物々しく感じられるかも知れませんが、優しい口調で海女についてのさまざまな疑問にお答えするわかりやすい展示です。海女さんの作業実演をより興味深くご覧いただこうと企画したもので、10年程前に閉鎖した「海女資料館」の資料を多くを再利用しています。さて、今回、この展覧会のために集めたのは、海女の人形の数々でした。もちろん今出来のものではなく、木や貝殻を使って作られた、レトロ趣味あふれる半骨董ともいうべき代物です。

 現在でも伊勢志摩のイメージに占める海女の位置はそうとう大きいものがありますが、昭和30年代には今以上に重要な観光要素でした。当時はお隣の鳥羽水族館やイルカ島でも海女の実演をおこなっていたほどです。したがってお土産も海女さんを題材としたものが多くあったと思われますが、現在、土産店のケースを覗いてもほとんど見かけることはありません。いわばお土産の絶滅危惧種となってしまったわけで、とりあえず調査と保護に乗り出しました。

 フィールドは鳥羽の隣町、二見町。夫婦岩に続く海岸線の通りにお土産店が軒を連ねています。この土産物街は平日の昼間に訪れても雨戸 (シャッターではなく) を閉めていることが多く、春と秋の、それも夕方から開店します。主に修学旅行生を相手にしているからなのですが、夕食後の児童の土産購買行動をつぶさに観察していると、土産を渡す対象をはっきり意識して品物を選択していることがわかります。限られた予算でなかなかシビアな買い物をしている。したがって彼らからすれば比較的高価な海女のフィギュアなどは誰にふさわしいとも思えず、一顧だにされないわけで、長年店晒しの目にあってきたということでしょう。店側としてもこういう品は場所ふさぎなので、奥のほうに追いやってしまうから、実際の収集作戦では店番のおばさんに目的を告げるのが正しいと思われます。実際、木材の乾き具合や接着剤の変色から、2~30年は寝ていたのではと思われる物件ばかりです。まあ、そのようにして松崎調査員と大津調査員が捕獲した海女人形、それに私が求めたものも加えて16体が集まりました。それぞれの材質や技法、それに表情などの詳細はあらためて報告書を作成しようと思います。

 ついでに、今出来の海女についていえば、ご当地キティとして「海女キティ」とこれもご当地ものの「カトちゃん海女」あるだけで、なにやら寂しい。といって皆がレトロ趣味に走って、二見の町にコレクターが集結するような騒ぎになるのも困るし、まあ、遠くからそっと見守っていただくのが良いかと思います。いっそ、海洋堂さんに美少女海女のフィギュアをお願いするのも手かも。

昭和期に人気を博した海女の人形

昭和期に人気を博した海女の人形

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