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38.新人海女さん

 この春、新人の海女さんがひとり仲間に加わりました。昨年に引き続いての入社で、二年連続は二十年ぶりのことです。6月のデビューを目指して目下訓練の毎日を送っています。

 近年の傾向として、海女とはまったく無関係の環境で育ちながらこの仕事を選ぶケースが増えてきました。一時代前までは一家揃って海女さん、という家庭の子女が多かったのですが、最近は必ずしもそうではありません。ミキモト真珠島でも水中バレーやダイビングの経験者といった新しいタイプの個性的な海女さんが活躍しています。水泳が得意という今回の新人もメディアで海女という仕事があるのを知り、実際に真珠島で海女の作業を見て直感、この仕事を選んだといいます。

 ミキモト真珠島で毎日ご覧いただいている海女の作業は、かつて真珠養殖のために母貝を採取していた当時の様子を念頭に置いたものです。養殖に使われるアコヤガイは昭和三十年代まで天然資源に依存していて、海女たちにとっても大きな収入源でした。しかし、その漁期は短く規制されていましたから、旅行客がアコヤガイの採取風景を目撃することはごく稀だったと思われます。実際には昭和26年の開島以来行われてきた真珠島での海女作業を始め、さまざまな図像やお土産物などを通じて海女と真珠の結びつきは人々に強い印象を与え続けてきました。磯桶を抱えた姿は今日もなお、伊勢志摩の風物詩として第一に挙げられる存在といえるでしょう。純白の磯着で身をつつみ、足をきれいに揃えて潜るその姿は、獲物を追う実際の海女漁とは違った、伝統芸能に近いライブ・パフォーマンスとして考えるのが妥当かも知れません。

 人手不足が懸念される海女の仕事に若い人々が加わってくれることをたいへん嬉しく思うと同時に頼もしくも感じます。様々な分野で伝統の途絶という問題が表面化していますが、こういった技術の継承はそこに何かを感じた人々によって行われるのがやはり最良の方法でしょう。仕事が魅力的であれば、後継者は意外なところから現れるものです。

 デビューの様子は多くのメディアで報道されることでしょう。ぜひご覧ください。そして、実際にその活躍振りを真珠島の海女スタンドで応援していただきたいと思います。

練習に励む新人海女・森善絵

練習に励む新人海女・森善絵

練習に励む新人海女・森善絵

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