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51.真珠王のアラウンド・ザ・ワールド

 年末年始の企画展、今回は表題の通り、真珠王・御木本幸吉の世界旅行の記録を取り上げます。時は大正が昭和に改まる1926年から27年にかけて。秋に横浜港を出て、東廻りにアメリカ、ヨーロッパを経巡り、インド洋を渡って夏に神戸港に帰航する十ヶ月の、文字通り世界一周の旅でした。

 残念ながら記録のすべてが網羅されているわけではありませんが、博物館のアーカイブに保存されていた「洋行」と題するアルバムの写真60数枚をスキャンして、大きなサイズでご覧いただきます。行きの大洋丸船中とピラミッド見物の記念写真は記念館の展示や印刷物でご紹介していますが、その他のほとんどが初めて公開する画像です。

 各国の主要都市に支店を次々と展開したので、何度も世界中を行き来したかのような印象のある幸吉ですが、実は海外旅行は大正5年の中国行きとこの旅の2回のみです。この時、幸吉は68歳。今なら現役真っ盛りですが、当時は結構なご隠居といったところだったでしょう。それでも横浜からサンフランシスコまでは単身で向かったといいますから、そうとう行動力と体力に自信があったことが窺えます。

 旅行の様子は断片的ながら『伝記御木本幸吉』や側近の書き残したもので見ることができます。この旅行の目的のひとつに、その年、フィラデルフィアで開催されていた万国博覧会の見学がありました。御木本真珠店はこの博覧会に真珠製品と真珠五重塔を出品しており、その評判を自分の目で確かめたいというのが幸吉の願いだったのです。

 しかしひとつ懸念があって、それは普段、洋服をあまり着る機会のない幸吉のこと、ネクタイを結ぶのにも自信がなく、人前で恥をさらすことになりはしまいかと案じていたといいます。たまたま既知の学者がふたり、アメリカに渡ることを知ったため、サンフランシスコの港で迎える御木本真珠店ニューヨーク支店長に引継ぐまで、ふたり交代で幸吉のネクタイを結んでもらうようにお願いをして、これでようやく出発の決心がついたというエピソードが残っています。

 和服に帽子のあのスタイルでどこへでも行くのかと思ったら、意外にデリケートな一面を覗かせています。ちなみに幸吉のネクタイを結んだのは石川千代松と宮島幹之助。ふたりとも幸吉の恩人だった箕作佳吉門下の動物学者で、数多くの業績を残しています。幸吉の旧蔵図書のなかにこのふたりの著作があり、今ではあまり眼にする事がないと思われるので展示してみました。

 他にも、真珠貝養殖の調査にいったフロリダのキーラーゴでの様子や、ロンドン・キューガーデン、パリの百貨店ボンマルシェ屋上、ポンペイ遺跡、そしてエジプトのピラミッド前と、当時の旅行の様子を知る上からも興味深い写真を多数展示しました。どうぞお楽しみ下さい。

展示室の様子

展示室の様子



展示室の様子

展示室の様子

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