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90. 会合の季節

10月2日 博物館の会合で京都の岡崎。開始までの時間を野村美術館で茶道具を見て過ごす。表通りに出て昼飯に頃合いの食堂を探すが見当たらず。その昔の大力餅食堂はどこへいったか。東大路に賑わう食堂を見つけて入り、衣笠丼を注文する。油揚げと葱を甘辛く煮て卵でとじた丼で、京都での簡単な昼飯はこれに極まる。
 午後の会議は博物館のリニューアルについての報告で、開館しながら部分的に改修する事例が紹介された。会議後の見学は京都市動物園で、報告者の同行案内に従う。身近な動物が多く親しみやすい園である。とある檻にタヌキを発見、思わず「矢三郎かよ」と声をかける。会合終了後は寺町に出て、とり市で季節の松茸を少々、三条イノダのカウンターでコーヒを喫し、仏壇のお供えに阿闍梨餅。駅の志津屋で朝食のパンを買うて帰途につく。
10月9日 東京白金台の庭園美術館でオットー・クンツリ回顧展の内覧会。午後5時の開幕まで上野の国立博物館でブルガリ展を見る。表慶館を舞台に絢爛豪華なダイヤモンドジュエリーがテーマ毎に並べられる。豊富な作品とデザイン画など充実したアーカイブを惜しみなく公開する懐の深さに圧倒される。テイラー、ローレンといったスターの愛用がこのブランドにどれだけイメージの高まりを持たせていることだろう。
 夕暮れに始まったレセプションでオットーの挨拶を聞く。20年も前、鳥羽を訪れたこのドイツ人宝飾作家夫妻を志摩の養殖場に案内したことがあった。その後だと思うが、オットーは真珠を用いたジュエリーを作る。それは白と黒の小さい真珠を組み合わせて、誰もが知っているあのネズミの顔を思わせる形にしたものだった。真珠博物館でもモダンジュエリーを集める必要があると考え、オットーに相談すると、その当時入手可能な作品の写真入りリストを送ってくれた。だが、社内での同意を得ることは出来ず、それは今も心残り。この晩は声をかける機会がなく辞去したが、後日、美術館のSさんが、オットーは講演で真珠島のことを話していたと教えてくれた。
10月10日 愛知岐阜三重の博物館協会研究交流会に参加。名古屋から開催地の美濃市までは高山本線美濃太田で乗換え、長良川鉄道を利用して3時間。風情のある駅舎を出て、予約の乗り合いタクシーで会場の美濃和紙の里に到着。目の前に板取川の流れる気持ちのよい風景で日帰りには惜しい。地域資源を活用した博物館活動に関する各県の事例報告を聞く。昔はこの後に懇親の席があったものだが、最近は閉会即解散で味気ない。
10月17日 博物館のホールで市民海洋真珠談話会が開催され、「真珠採りのイメージ」と題して一席伺う。仙台のI岡先生が肝煎りとなって開催されるこの会は名前の通り、発表の途中で会場からの発言が認められているので、発表者にとってはなかなかストレスが多い。参加者は理科系が多く、当方の話に会場からツッコミが少なかったのは幸いだった。
10月21日 三重大学に出講。P先生の三重ブランドに関する講座の助っ人としてミキモトジュエリーの話を少々。今年は開催中のティアラ展を軸に、ブランド成立の経緯を話す。階段教室で300人近い学生相手に講義するのに、パワーポイントの画像解像度が悪く、申しわけないことだった。それでも最後には会場から拍手と、お礼の言葉までかけて貰ってなんとなく気分よく教室をあとにする。やはり客席の反応は気になります。
10月24日 伊勢の皇學館大学神道博物館教養講座で「産業振興と博物館」と題して講演。わかりにくい題だったが、20名ほどの参加あり。御木本幸吉が博覧会を重視して養殖真珠の普及を図ったことなど話す。参加の方々は誰も郷土史に一家言ありそうで、これで談話会形式にしたら収拾がつかなくなるだろう。少し質問はあれども、無事に終えてやれやれ。


  


 

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