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109. コレクション

 「1908年の真珠採り」は博物館二階の第一展示室を利用して開催中で、それに合わせてジュエリーコレクションを入れ替えました。使われた真珠の形状別に、見ごたえのある作品を揃え、中には数年ぶりに登場したものもあります。その一部をご紹介します。
 まずはカルロ・ジュリアーノの「クロス」。ブルーのエナメルが印象的な大振りのペンダントです。縦横の腕が等しい小さな十字を連ね、ひし形にしたもので、それぞれの中心に置いた真珠は上から見れば正円形ですが、横から見ると少し押されたレンズの形をしている。それがすべてそうなので、真珠の選別にそうとうの神経を使っていることがわかります。下部にはきれいな正円のものが使われ、見事な調和を見せています。
 その横には、同じルネサンス・リバイバルの作家、エルネスト・リンツィのパリュールを置きました。こちらはネックレスと十字形のペンダント、イヤリングから成り、やはり美しいエナメルが施されています。さすがにネックレスの真珠は数も多く、すべてのかたちを揃える養殖真珠のような真似はできませんが、揃っていないことによって自然な調和が感じられるともいえます。ジュリアーノもリンツィもともにイタリア出身で19世紀の後半にロンドンに店を構え、活躍したジュエリー作家ですが、第一次世界大戦で短い歴史に幕を下ろしました。
 その横はカナダのモントリオールの宝飾店サヴェージ・ライマンのペンダント。使われた真珠の色がほのかなオレンジ色や紫色など様々で、あるいは淡水真珠かと疑い、微量元素の分析を行いましたが、結果は海水産でした。
 続いて帝政ロシアのペンダント。兼用ブローチ兼用バングル。これは部品を取り換えてブローチとバングルにも使えるジュエリーで、刻印から19世紀中期にペテルブルグで作られたことがわかっています。ダイヤモンドで取り巻かれた中央の真珠は6ミリの大きさなので、今日の基準では普通の大きさですが、5ミリ以上が大粒であった天然真珠の頃にはかなりの迫力だったと思われます。
 フーケの「蘭」も久しぶりに展示しました。このプリカ・ジュールエナメル技法を駆使した華麗なネックレスは、この作品を見るためなら何度でも足を運ぶ、と、ある愛好家のかたをして言わしめたほど。さらに今回は同じジョルジュ・フーケのソトワールも展示しています。「蘭」はアールヌーヴォー期を代表する作品ですが、ソトワールは円と直線で構成された、ベルエポック期の典型ともいえる一品です。
 そしてケースの最後は再びカルロ・ジュリアーノのネックレスで締めくくり。先端に拡大鏡のようなガラス部分を持つ、黒のエナメルが印象的な品で、エスニック、あるいはインドの雰囲気を感じさせます。このネックレスはシードパールを七連にして使ったもので、その脆弱性から今まで数回展示しただけでしたが、今回は共箱に入れた状態でご覧いただいています。ほぼ20年ぶりの登場です。
 今回の展覧会。主題は真珠採りですが、真珠はジュエリーとなっていっそう美しさを発揮します。マスターピースを揃えましたので、ぜひこの機会にご覧下さい

 

 

 

 

カルロ・ジュリアーノの「クロス」

 

ジョルジュ・フーケの「蘭」

 

カルロ・ジュリアーノのネックレス

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