アコヤガイのからだ

アコヤガイのからだを見てみよう。
蝶番を上にして左右の二枚の貝殻をよく観察すると、厚みが違っていることに気がつく。深いほうの貝殻を取り去ったのが右の図である。
からだのなかで真珠に関係があるのは、貝殻に接している『外套膜』という器官である。
この器官は貝が呼吸をしたり餌を取り込んだりするために必要な海水の量を調整するとともに、貝殻を形成するという大事な役割を持つ。
貝殻は『殻皮』、『稜柱層』、『真珠層』の三層からなる。美しい輝きのある『真珠層』は『外套膜外側上皮』のはたらきで作られる。
貝のからだの乳白色に見えるところが内臓部で、口から肛門までの消化器官と生殖腺が大部分を占めている。
真珠養殖のための手術はこの内臓部に小さな切開口を作り、生殖腺に外套膜の切片と核を送り込む作業である。
外套膜と貝殻の断面

外套膜は各部分で作る貝殻の層が異なる。